実際いくらかかる?すべての女性が知っておきたい不妊治療の話
出産は女性だけが行える特別なもの。結婚したら当たり前に子どもができると思っていたのにできなくて…
気付けば30代、どんどん時間は経って焦りを感じている人は少なくありません。
また、結婚していなくても、なかなか赤ちゃんができない人が身の回りにも多く「自分はどうなるのだろう」と不安な気持ちになる女性は多いものです。今回は不妊にまつわる、知っておくと良い情報をお届けします。
本当はどこからが不妊?
国や協会、学会ごとに基準に幅があります。WHOの定義では、子どもが欲しいと考え通常の夫婦生活をしていて、避妊をしていないのに1年以上妊娠しないと不妊であるとされています。このほか、2年や3年と定めている学会もあります。
少し前にあった20代前半には結婚して出産して子育てをするという流れが変わり、30歳を超えてから結婚をする晩婚の傾向が高まっていることも、妊娠しやすい時期を逃すことにつながっています。
参照元:不妊症とはどういうものですか? ― 一般社団法人日本生殖医学会
実際の費用は?
治療を進めるなかで費用は段階的に変わります。
まずは、生殖機能などの検査を行うところから始めることがほとんどで5000円から1万円程度となります。
その後は、タイミング法から行うことが多く1度の治療につき5000円~1万円程度になります。タイミング法でうまくいかない場合には人工授精、さらに体外受精へと移行します。
不妊治療は一部健康保険証の適応対象となる治療もありますが、基本的には保険適応外で自費治療となります。タイミング法、人工授精、体外受精と段階を経ていくことで費用は順に上がる傾向があり、特に体外受精では数十万円前後と高額になることが多くなっています。
不妊治療の費用目安
健診費用
約5000円から1万円
タイミング法
約5000円から1万円
人工授精
約1万から3万円
体外受精
およそ数十万円
知っておかないと損!助成金のお話
不妊治療はセッションごとに費用がかかるため、妊娠に至らずうまくいかないと何度も費用が必要になることがあります。不妊治療は時間を追うごとに、場合によっては何度も病院に通うことになり、高額になりやすいのが現状です。
そこで、覚えておきたいのは国から補助を受けることができる助成金で、厚生労働省が管轄となっています。
例えば、40歳未満で夫婦合わせた年収が730万円未満の場合には15万円で通算6回まで申請可能です。条件を満たしていれば初回は30万円まで申請も可能です。
年齢や治療を始めたタイミングにより助成金の条件は異なりますが、いざという時に慌てないように予め調べておくと安心ですね。
▽参照元
●不妊に悩む夫婦への支援について
●東京都特定不妊治療費助成の概要
日本は世界一不妊治療で妊娠しにくい?
現在の日本で行なわれている不妊治療では、排卵誘発剤を使用しない人が多くなっています。
副作用がこわいということでできる限り自然な方法を好む人が日本人には多いと言われています。排卵誘発剤を使用しないと、1ヶ月に1つしか卵子を採取することができないためチャンスが限られてしまい、時間がかかる傾向にあります。
世界的にみると注射や飲み薬などで排卵誘発剤を使用することが多く、不妊治療の成功率は日本と比べると高くなっています。
●排卵誘発薬にはどんな種類がありますか? ― 一般社団法人日本生殖医学会
もしかして、不妊かも?情報収集が大切!
もちろん、実際に今悩んでいる人はもちろんのこと、不妊に関する情報はすべての女性に知っておいてもらいたいものです。
女性であるならば、いつかはママになりたい!という夢を持ちつつも、仕事を続けたい、目標があって熱中していることがあるなど、なかなかじっくり考える時間がないという人も多いかもしれません。時間はどんどん過ぎていってしまうので、まずは今の不妊治療の現状をおさえておいて、いざという時に慌てないようにしたいものです。
情報は日々変わっていくこともあるので、具体的に治療を考えている人は最新の情報を医療機関で確認してみてくださいね。