多汗症は治療できる！最も効果的な対策は”ストレスをためないこと”？？
暑さ寒さに関係なく、異常な程大量の汗をかいてしまう症状が出る多汗症は、れっきとした病気です。
原因はまだ解明されていませんが、最近は適切に対処することで、症状がほとんど気にならなくなるほど改善することが可能になりました。
多汗症の原因は様々です。病気が原因の場合や、精神的なストレスから来る場合もあります。まずは自分がどのタイプの多汗症なのか見極め、その原因にあった解決方法を選択して下さい。
多汗症の重症度をチェックしよう
汗をかかない人間はいません。日常生活で困らない限り、それは自然な生理現象ととらえても問題はありません。
自分が本当に多汗症かどうか、また、それが治療が必要なのかどうかを判断するために、まずは下記のチェックを行ってみて下さい。○の数を覚えておいてくださいね。
多汗症かどうかわかる6つの質問
① 最初に症状が出たのは10~20歳代の頃ですか？
② 両手、両脇など、左右で同じ程度の量の汗をかきますか？
③ 睡眠中はその部分に大量に汗をかいたりしませんか？
④ 1週間に1回以上は異常な量の汗をかきますか？
⑤ 家族・親戚に多汗症の人がいますか？
⑥ 大量の汗が原因で日常生活で困ることが多いですか？
いかがですか？
実は、この項目内で2つでも当てはまった場合、多汗症の可能性が高いと考えられます。5つや6つすべて当てはまった人は治療が必要かもしれません･･･。
多汗症の原因とは
暑いわけでもなく、運動をしたわけでもないのにダラダラと多量の汗が出てくる…。
多汗症は手や顔のみ汗をかく人、脇だけ、全身から汗が出てしまう人まで症状は様々です。
多汗症は原因が不明な場合がほとんどですが、その多くが精神的なストレスによるものだと考えられています。もちろん病気など他の原因も考えられますし、心因的な原因が全てだとも言い切れません。主な原因を3つ紹介します。
精神的ストレス
ストレスや緊張、何か強い不安を感じると誰でも交感神経が優位に働きます。その結果、自然に汗腺が活発になり、汗が出ます。そのため交感神経が敏感な方ほど、多汗症になりやすいと言われています。
他の病気の要因
全身から沢山汗をかく人は、代謝や内分泌の異常といった病気の可能性も考えられます。多汗症の人全ての方がそうではありませんが、バセドー病、急性リウマチ、結核、糖尿病といった疾患の疑いがあるといえます。
ホルモンの乱れ
ホルモンの分泌はストレスや加齢で働きが変化します。ホルモンバランスが乱れると交感神経のバランスも乱れ、何もしていなくても突然多量の汗をかいたりホットフラッシュといった症状が現れます。特に女性は月経や妊娠、特に更年期にはこの影響を強く受ける人が多くなります。
多汗症の最新治療とは
多汗症の治療に効果があるのは、汗をかく部分の交感神経を切除する外科手術が一般的でした。
一般の病院の麻酔科、ペインクリニックの他、美容整形外科等で相談して手術を行う人もいます。
美容整形外科では切らずに治療をしたい人に向けた、神経伝達を一時的に遮断する効果のある薬剤を注射する方法を行っております。
汗の分泌を抑えるボトックス方法や、汗の原因であるアポクリン汗腺を熱処理、破壊して除去する超音波吸引法も選択できます。
外科手術で治療する場合は、完全に汗腺を削除する手術以外は、半年、1年位で効果がなくなってしまうため、定期的に通院して治療を受ける必要があります。
また、最近では外科手術や薬を使わず、心因性のストレスを除去するために、毎日のマッサージや運動、瞑想といった方法で多汗症を改善するプログラムも公開されています。
最新のデータによる多汗症治療の内容とおおよその金額は下記の通りです。
交感神経遮断手術
胸部交感神経を切断する手術です。効果は100%。手汗などがピタリと止まります。しかし「代償性発汗」と呼ばれる副作用があります。費用は1回10万円程度で、片方ずつ手術するので、2回手術する必要があります。
ボトックス注射注入法
ボツリヌス毒素を直接注射する治療法です。日本では保険適用外です。効果は半年程度持続します。費用は美容外科によって違いますが1回数万円かかります。
超音波吸引法
特殊な超音波により、他の組織を痛めることなくピンポイントで汗腺を取り除く方法です。効果は半永久的だと言われています。費用は10数万円かかります。
精神・心理療法
催眠療法と訓練療法の2種類があります。冷暖房を使用した汗腺トレーニングの方法や、お風呂の入浴の仕方、食事等、日常生活の改善を含んだトレーニングとカウンセリングが主な治療内容です。費用は1万円〜数万円程度になります。
まとめ 多汗症に最も効果的な治療はストレスをためないこと
多汗症は遺伝の要素も考えられます。しかし適切な治療で必ず改善される病気ですから、あまり悩まず、ストレスを溜めないのが最良の解決策です。
精神的なストレスからくる多汗症の場合、環境を変えるだけで完治する事もあります。大切なのは自分のストレスと真剣に向き合い、解決策を考えて実行することでしょう。
人間関係のストレスは、多汗症以外にもうつ病、神経性胃腸炎、脱毛といった病気になる事が多いのです。思い切って環境を変えて、嫌な人間関係を断ち切ってしまうのも良い方法です。
多汗症は必ず治ります。焦らず、じっくりと自分の症状と原因を見極めて、自分に合った治療方法を選んで下さいね。
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